日本を代表する江戸切子のトップブランド、華硝さんの作品。
華硝さんは、東京亀戸にある工房で、カットや磨きともに職人の手で制作しています。その技術力・芸術性は洞爺湖サミットの国賓への贈呈品として選出されるなど高い評価をされています。
華硝さんはもともと大手ガラスメーカーの下請けが中心でしたが、 2代目熊倉隆一さんが独自のブランドを立ち上げることを決断し、1990年にお店をオープンしました。当時、江戸切子の工房が直営店を持つのは初めてのことだったそうです。
くみぐまは、様々なクリエイターに参加してもらう場づくりツール。東京の伝統工芸品でパーツを作りたいと思い、華硝の取締役・熊倉千砂都さんに提案したら、「江戸切子で手足などのパーツを作るんですか!?」と、ものすごく驚かれ、逆に心配されました。
なぜなら、ガラスの金型を作るだけでも百万円単位でお金がかかります。さらにそこから切子の文様を入れていくとしたら、ものすごく高価なパーツになってしまいます。
いやいや、違うんです。くみぐまの目的は、ホンモノの素材でぬいぐるみを作りたいわけではなく、お店で展示されているような本物の作品にたどり着くための「入口づくり」です。切子でなくとも、たとえばお店のマークやカラー、コンセプトなどのデザインを取り入れたパーツを作りたいんですと説明すると、さすが30年近くお店を運営している華硝さん。すぐに理解していただきました。
お店の奥から華硝さんの江戸切子で使われているオリジナルの文様をプリントした「手ぬぐいや」「ペロペロキャンディ」を取り出し、「こういうことですよね?」と提案していただきました。
そして、できあがったのが、華硝モデルのくみぐまです。
頂いた「手ぬぐい」をそのまま材料として使い、手・足・耳・尻尾のパーツに仕立て上げました。また、目と鼻は、江戸切子のコップの底面の図案を使い、レジンでボタンを作りました。
今回、初めて江戸切子に触れたのですが、オリジナル文様と手磨き仕上げで作られた作品は、どれも繊細でとても美しかったです。日本橋の店舗では作品の展示販売のほか、ワークショップなども定期的に開催しています。
くみぐまに江戸切子を加えるきっかけをくださった熊倉千砂都さん、ありがとうございました!
■江戸切子の店 華硝
http://www.edokiriko.co.jp/
■くみぐま 華硝モデル
https://kumiguma.com/new/creators/022/